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【東所沢病院】第30回日本日慢性期医療学会の発表に行ってきました。

2022年11月17~18日に国立京都国際会館で開催された、第30回日本慢性期医療学会にて「舌癌治療後の口腔機能障害にPAPとST訓練を併用した一例」の演題で発表させていただきました。

 

舌癌の後遺症には、発音(構音)と嚥下障害があります。術後により舌が動かしにくくなると、PAP(舌接触補助床)を使用することがあります。PAPは上顎に装着することで、舌と口蓋が接地しやすくなり、構音や嚥下機能に対し効果が期待できるといわれています。

今回、舌癌術後患者様に対しPAPとST訓練を併用した症例について報告しました。

本例は舌切除範囲が広く、中等度の構音・嚥下障害が残りましたが、入院から約2年で、構音・嚥下機能ともに改善がみられました。

一般的に、PAPのみでも効果はあるといわれていますが、舌癌術後の後遺症で獲得した代償的な構音の修正や嚥下機能の改善にはリハビリが必要になります。

PAP適用には、患者様本人だけでなく、他職種との連携や協力が必要です。患者様の意欲を維持するためには、目標を明確にし、本人のQOLに沿ったリハビリが必要であると、症例を通し学ぶことができました。

今回は中途入職での発表でしたが、患者様の残存機能を生かしQOLにつなげていくリハビリが大事であり、今後も日々精進してまいりたいと思います。

文責:リハビリテーション科 鎌田祐子

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