仕事を知る 在宅で、はたらく 訪問リハビリテーション 訪問リハビリテーションの対象となる方(ご利用者様)の多くは、急性期や回復期病院を退院されて在宅に戻られた方が中心です。 じつは、退院直後のADLがもっとも「低下しやすい」と言われています(厚生労働省調べ)。「急性期・回復期から生活期へのバトンを継ぎ目なく受け取る」ことも、訪問リハビリテーションの重要な役割のひとつです 出勤・ミーティング・情報共有 一日の始まりは、ミーティングから始まります。責任者から周知事項の連絡や、前日に訪問したご利用者様の申し送り(健康状態・リハビリテーションの進捗状況など)を行い、全スタッフ間で共有します。 ミーティングの後は、医師からの指示、訪問看護やケアマネージャーらとの情報共有を個別で行い、ご利用者様の暮らしの状況(医療と介護の両面から)を把握し、出発前までに最新の情報に更新しておきます。 出発・移動 いよいよ訪問先へ出発です! 車や自転車で移動します。地域にもよりますが移動にかかる時間は10~20分で、1日4~6件訪問しています。交通ルールを守り、余裕を持った行動は、ご利用者様にとっても、安全で安心できるサービス提供に繋がります。 リハビリテーション 訪問リハビリテーションの特徴は、脳血管疾患・運動器疾患・内部疾患から難病・終末期まで、広域にわたって関わる機会が多いところにあります。 生活期リハビリテーションに於いては、これら疾患ごとの個別リハビリテーションに加えて、ご家族様への介護指導、福祉用具を用いた環境調整から家庭内の役割獲得・復職支援など、ご利用者様の人生そのものに触れ、「その人らしい自立」を支援していくことが重要です。 訪問リハビリテーションは病院と異なり、基本的に単独行動です。従ってリスクマネジメントや医療・介護保険のサービス体系に精通している必要があります。慣れない内は先輩スタッフが同行訪問するなど、教育体制を整えております。 (スケジュール例) 出発 → AM訪問3件 → 昼休憩 → PM訪問2件 → 帰所 比較的多いご要望のひとつに「床上動作ができるようになりたい」というご要望がございます。身体的に不自由な状態にあっても、ご自宅で「今までのように暮らしたい」という気持ちは強いと思います。 訪問リハビリテーションでは、身体機能の評価や治療、動作指導に加え、手すりなどの種類豊富な福祉用具を駆使して、「ご利用者様の願う暮らし」を叶えていくことが大切です。ご利用者様の笑顔が私たちセラピストの喜びとやりがいに繋がります。 訪問を終えて帰ってきたら、カルテなどに情報の記録をします。訪問中の出来事を主治医やケアマネージャーに報告し、分からなかったことなどを先輩スタッフに相談します。日中顔を合わせる機会が少ない分、和気あいあいとしてコミュニケーションをとっています。 協働できる、訪問リハビリテーション 訪問リハビリテーションと聞くと、「病院と異なり、何でも一人で行う」と思われるかも知れませんが、実際は外部の様々な医療機関や介護事業所など、驚くほど多くの他職種と関わり合い、助け合うことになります。勉強会なども他院から誘われる等、協働する機会はむしろ増えることでしょう。 医療と介護の視野も拡がり、自分も高められる場所が「地域」にある、それが訪問リハビリテーションの魅力です。 Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it 老健施設で、はたらく前の記事 病院で、はたらく次の記事