当院では、以前から患者家族会へ参加をしております。患者家族会への参加の意義としては、患者さんと身近に接しているご家族が療養生活のどのような点に困っているのか、そして、どのような情報が欲しいのか、などの生の情報が得られる点であると思います。時には、リハビリに対する質問を頂くこともあり、直接回答できることは、私たちの臨床での経験を還元できる場であると思います。
以下、当院のOT高木君が参加している「かたくりの会」についてコメントを記します。
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「かたくりの会」とは筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者家族会のことです。狭山保健所管内における患者、家族、遺族の方々が運営されています。当院の外来・訪問スタッフが隔月で定例会に参加させて頂いています。一応アドバイザーという立場で参加しているのですが、我々の方が勉強になることが多いです。在宅療養での体験や気持ち、日々の生活を乗り切るちょっとしたコツなど、目からうろこの体験をすることが多々あります。
最近ではアクティブな患者様も多く、公共施設を借りてコンサート(‼)を行ったお話も聞くことが出来ました。脱帽です。
地域社会の皆さんのために役立つだけでなく、自分自身の研鑽の為にもこういった活動は大事だなと改めて感じる日々です。
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上記のコメントにあるように、患者さんだけでなくご家族の思いも知ることは、リハビリの質を高めていく上で重要であると感じています。一方で、家族会へ参加をすることで、難病のように情報が圧倒的に少ない状況においても必要な情報を提供してことで、患者さん・ご家族にとって少しでも安心できる療養生活へ繋げていく場になっていると思います。最近では、市役所の方々を交えながら、災害時の対応についても話し合いが行われているようです。
私たちは、施設内の役割に留まることなく、地域に向けて知識・技術の還元を行うことで、たとえ進行性の難病であったとしても住み慣れた地域で自分らしく生活できることを支援していくことは、とても重要であると考えております。
現在、当院ではOT(新卒・中途不問)を募集しております。
神経難病に興味がある方、見学にいらして下さい。お待ちしております!
文責:狭山神経内科病院 リハビリテーション科 原田 幸雄