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言語聴覚士のお仕事【狭山神経内科病院】

皆さまは、人工呼吸器を装着された患者様や神経難病の患者様に対して、どのようなリハビリが行われているかご存じでしょうか?

そこで今回は、当院のST(言語聴覚士)の関わりを紹介しながら、私たちの関わりを知って頂きたいと思います。

私たちの勤務している狭山神経内科病院は、ほぼ全ての患者様が人工呼吸器を装着されており、中でもALS(筋萎縮性側索硬化症)患者様が入院患者の6割を占めている病院です。

【狭山神経内科病院】作業で彩る日常の風景

現在、ST:5名が在籍しています。
主な業務内容は、

①コミュニケーション支援
・意思伝達装置や透明文字盤などのツールの導入
・失語症や注意障害、精神遅滞、認知症などの包括的にサポート

②摂食嚥下への介入

③口腔ケア
となっております。各内容について、もう少し詳しくご紹介致します。

 

<コミュニケーション支援>

患者様の残存機能(表情・口形・ジェスチャー)や文字盤などのローテク、意思伝達装置などのハイテクなツールを使用し、その方に合った方法を共に考え選択し支援しています。

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・文字盤

最近ではパソコンやiPad、スマホといったデバイスを用いてコミュニケーションを図る事が増えています。なかでも、パソコンを使用した意思伝達装置は当院での重要なコミュニケ-ションツールの1つです。意思伝達装置にも「伝の心」「miyasuku」「TCスキャン」等のソフトがあり、操作方法やスイッチ(入力方法)もその患者様の機能に応じて選択し、練習をしています。また、意思伝達装置の公的補助を受けるための申請のお手伝いもしています。

・ナースコールの選定
患者様は正規のナースコールを押せる方が少ない為、当院のナースコールシステムに入っている「ケアコム」の障碍者用ナースコールを使用するケースが多いです。患者様が自ら設置することが困難で私達介助側が設置するため誰もが簡単に設置できるタイプを推奨しています。

<摂食嚥下への介入>

当院の患者様は人工呼吸器を装着されている方が多く、栄養摂取はほぼ胃瘻や経鼻経管で行っています。しかし「口から食べたい」「食べることが生きがい」といった声も数多く聞かれます。その希望に応えるために、医師の指示のもと、安全な経口摂取が可能か評価を行った上で、お楽しみレベルでの経口摂取を行っています。また、誤嚥防止術を施行されている患者様には、可能な限り長期間の経口摂取を継続して頂いています。

<口腔ケア>

「口から食べていないのに口腔ケアが必要なの?」と聞かれることが多くありますが、答えは「経口摂取をしていない患者様の方が口腔内は汚れやすい」です。唾液の分泌量が減ったり、口が開いたままになったりしている場合など、口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。特に当院の患者様のように人工呼吸器を装着している方は、基本的に経口摂取を行わないため、口腔内が汚れやすいです。口腔内が不衛生であることは、誤嚥性肺炎の原因となります。
そこでSTは、看護部での口腔ケアとは別に「機能的口腔ケア」を行っています。
口腔内を清潔にすることで誤嚥性肺炎を予防し、さらに口腔機能の維持改善も目的とした口腔ケアをリハビリで行います。話す、表情をつくるなどの口の動き、口周りや舌の筋肉の働きを維持改善するためのマッサージや筋力トレーニングを行うことで、日常でのコミュニケーション機能の維持にも役立ちます。機能的口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防、コミュニケーション活動にも繋がる大切なリハビリのひとつです。

 

言語聴覚士について

いかがでしたでしょうか。
当院のSTは、コミュニケーション支援から口腔ケアまで多くの役割を担いながら、日々患者様と向き合いながら活躍をしています。
少しでもイメージがつかめましたら嬉しく思います。

 

現在、当院では言語聴覚士(経験者・新卒(要相談))を募集中です。
下記URLより、随時受け付けています。
≪就職セミナー申し込み≫
https://forms.gle/Crr6QHab4mWNqkog7
≪病院見学申し込み≫
https://forms.gle/rN78Vu4uJyBewPYY6
≪病院ホームページのご案内≫
https://www.sayama-neuro.jp/

文責:
狭山神経内科病院 リハビリテーション科
原田 幸雄

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