2021年10月24日にオンラインにて開催された「第12回生活行為向上マネジメント事例検討会」にて、「右大腿骨骨幹部骨折を呈した患者に対し、家事動作を目標に介入した事例」に発表させていただきました。
生活行為向上マネジメント(MTDLP)は、作業療法士の一つの臨床思考過程を説明したものであり、本人にとって、「やりたい」と思っている生活行為に焦点を当てたマネジメントツールです。
生活目標と支援内容をシートに記載して視覚化することで患者様やご家族と作業療法の目的や目標を共有しやすくしたものです。(日本作業療法士協会HP参考)
今回、生活行為向上マネジメントシートなどを使用してA氏とご家族とOT評価から意見を擦り合わせて下記の目標を決めました。介入時の目標に対する実行度・満足度は1/10点でした。目標とリハ目的を共有しながら介入を行い、退院時は実行度・満足度が7/10点に向上しA氏の自信に繋がり、新たな目標も聞くことができました。
事例発表会では、より良い介入にする為に、他施設の先生方から多くの助言をいただくことができました。また、自分とは違った視点からの介入もある事に気づくことができ、とても良い経験になりました。今後も患者様の「やりたい事」に焦点を当て、ADLやQOLの向上に向けて患者様と一緒に考えていきたいと思います。
文責:東所沢病院 柳澤 彩絵(作業療法士)